鷲と虎

24 05 2010

佐々木譲の戦争冒険小説。舞台背景は、1937年7月に起こった盧溝橋事件をきっかけに突入した日中戦争。イケイケの日本陸軍の陰謀により、上海、南京、漢口、重慶と、中国全土に戦火が広がっていきます。当初は早期決着を予想していましたが、中国に同情的な国々が支援や援軍を送るようになり、やがて戦争は泥沼化していきます。そんな小説での主役は2人。1人は帝国海軍航空隊の麻生哲郎。そしてもう一人は、アメリカからやってきた中国の義勇軍であるデニス・ワイルド。ある事件をきっかけに、デニスと麻生はお互いを意識するようになり、やがて2人は一機打ちをすることに。まだ飛行機の性能が高くなく、パイロットの腕によって戦闘が左右されていた時期。機種も九六艦戦やホークⅢなど、ゼロ戦以前のもの。お互いが名乗りを挙げて戦った時代はすでに過ぎ去った中、お互いの部隊が了承して2人で決着をつける姿は、カッコいいと言うより、むしろ長閑な雰囲気を感じました。その後の太平洋戦争での戦い方を考えると、あまりにも非現実的。ただ、内容はとても面白かったです。クライマックスが一機打ちであろうことは早々と予想できたのでハラハラドキドキしながら読む事はなかったですが、史実とフィクションを織り交ぜながら展開する物語は、読者を飽きさせない面白さがあって、いつの間にか本に惹き込まれている自分がいました。最後は、これも何となく予想していた通り、新型戦闘機が登場してきて、もはや自分は過去の人間だと認識して終わりますが、とても満足できた一冊でした。

機体に虎ペイントしたデニスと鷲部隊の麻生との戦いです。

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