カポネ

18 02 2010

1920〜1930年代のアメリカギャングの帝王アル・カポネを描いた本です。彼は禁酒法が敷かれたアメリカで、闇酒を販売し、巨万の冨を得、世間では悪の大ボスというレッテルが貼られていますが、この本はカポネがどういう人であったか、何故裏稼業を営まざるをえなかったか(イタリア系というだけで表世界での出世は臨めなかった)、そして何故事実上のシカゴ市長と言われたのか、をカポネ側の視点を中心にして描かれています。そして後半は映画「アンタッチャブル」の主人公エリオット・ネスが登場し、彼とカポネの繋がりが描写され、映画「アンタッチャブル」が世に出ることが仄めかされます。この本を読み、カポネは本当の悪だったのか疑問に思えました。裁判の起訴内容は脱税でしたが、証拠らしい証拠はなく(隠滅させたと思いますが)、判事などが強引に有罪に追い込み、投獄させてしまったことは、正に弱いものいじめにしか見えませんでした。ザ・ロックとして有名なアルカトラズ刑務所に第一号として移送させたこともありますし。カポネが刑務所で病気により著しく衰弱しても生命の危機に瀕するまで医者に診せなかったというのはヒドすぎる・・・。そんな悲しい結末を迎えたカポネですが、最後のシーンでは報われた&印象に残りました。それは、「昔カポネから多大な恩を受けた」と言って、カポネの妹夫婦が営むイタリアン食堂に妹を訪ねて来た医者との会話。そこで人一倍人情に厚く、家族や友人を自分以上に大切にしていたカポネの人柄が垣間見ることができます。カポネは本当に悲しい最期でしたが、心温まるシーンで終わったので後味悪くなることがなく、良かったです。

ところで、この「カポネ」の著者である佐藤賢一は、西洋の歴史小説を多く書いていることを知りました。英仏百年戦争をはじめ、自分が興味ある時代の物もあるので、そちらも読みたいと思います。

今思うと、禁酒法があったなんて信じられないです

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