奪取

21 01 2010

前々から読みたかった真保裕一の著書です。日本推理作家協会賞と山本周五郎賞をW受賞した名作。完璧な偽札作りをしていくこの物語は、自動販売機などに外国硬貨を使用して金を騙しとっていた主人公が、ヤクザにハメられてしまった親友の元へ連れて行かれるところから始まります。そこで一千万円以上にふくれあがってしまった借金返済の保証人になっていたことが明らかに。そこから銀行のATMを利用して金を騙し取る大作戦を慣行することになるのです。細かく書くとネタバレになってしまいますので、内容は割愛しますが、その後の展開が非常に面白かったです。ヤクザを甘く見ていた主人公達は成功寸前で作戦を見破られ、捕まりそうになってしまいますが、そこに謎の老人が現れ、何とか逃げ延びる事に成功。そこから名前や戸籍を変え、再び偽札作りを始めます。しかし、これも成功寸前でまたしてもヤクザに・・・。そしてじいさんの意思を継ぐべく、再び名前と戸籍を変え、さらに整形も施して、満を持して限りなく本物に近い偽札を完成させる作戦に挑みます。紙質から色味、磁気の乗り具合、そしてすかし具合まで完璧を目指すわけですが、今回はATMではなく銀行マンを相手にするので、手触りを含め、細心の注意を払わなくてはなりません。ヤクザとそのバックにいる銀行マンへの復讐劇で、その意地は凄まじかったです。また偽札作りの描写もかなり細かく描かれており、この本を読んでみて、普段使っているお札は、偽札対策を重要視して作られているんだなあと感心してしまいました。特に紙の原料とすかしの部分を読んだ時は、気が遠くなりそうな感覚を覚えました。まあ逆にそうでなければ、市場に恐ろしいほど偽札が出回ってしまいますよね。最後はハッピーエンドで終わると思いきや、思わぬ大どんでん返しがあり、「あちゃー」という感じでしたが、スッキリした後味がある終わり方でした。この本が刊行されたのは10年以上前(新札になる前)なので、今読むと少しリアルさには欠けてしまうと思いますが、非常に面白い構成でした。今のところ、真保裕一の本を読んで面白くなったものはありません。また図書館で彼の著書を見つけ次第、借りていこうと思います。

上下巻ありますが、あっという間に読んでしまいました。

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