昭南島に蘭ありや

11 11 2009

読書の秋ということで、2週間に一度くらいの割合で図書館に通ってます。その際、4〜5冊くらい借りて移動時間などに読んでます。この前は、読み途中の司馬遼太郎「坂の上の雲」と宮部みゆき「模倣犯」の続きが読みたかったのですが、両方とも借りられていたので、何かないかなと探しまわっていたところ、この「昭南島に蘭ありや」(佐々木譲)を発見。昭南島とは、シンガポールのこと。太平洋戦争時に日本軍がこの地を占領した時に「昭南島」と改名しました。で、あらすじを見てみると、上巻は日本軍がシンガポールを占領するまでの話、下巻が東条英機暗殺計画について書いてあるとのこと。歴史に興味のある自分にとって、これは面白そうだと思い、借りてみました。

主人公がシンガポールで貿易業をしている日本人の使用人である台湾人と設定。日本人やイギリス人ではなく、どちらかといえば第三者的な立場で描写されているというのにも興味が湧きました。イギリスの植民地であるシンガポールで、開戦後、日本人である主人一家が抑留されたり、ひたひたと迫ってくる日本軍の動きを客観的に見ながら、何とか主人一家(とくに娘)を外からサポートしようとする主人公。そんな中、日本人やイギリス人の他、中国人(華僑)、マレー人、インド人と、様々な人種が行き交うシンガポールで、次第に主人公も戦争の舞台へ巻き込まれて行きますが、常に微妙な立場です。成り行きで抗日義勇軍として日本軍と戦ったかと思えば、憲兵の尋問から日本人である主人に助けてもらって使用人に戻してもらったり、はたまた生き残りの義勇兵に拉致されて身の潔白を示すために東条英機暗殺のための情報役(スパイ)になったり・・・。そんな曖昧な立場を最後はハッキリさせることになりますが・・・。生き残るために主人公が取った選択とは?

南京大虐殺は有名ですが、このシンガポールでも同様の虐殺があったことを、この本を読んで知りました。自分は戦後生まれで戦争中のことをリアルには分かりませんが、日本人としてこのような事実があったことはちゃんと分かってないといけないなと思いました。

 

shonantou

日本人の娘と中国人の娼婦を「蘭」と表現しておりますが、本当の「蘭」は・・・。

 

 

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